オペアンプ多段増幅型(AD8610*4)







スペック

    型式      : オペアンプ多段増幅型(AD8610*4)
    再生時間    : 約15時間
    ヘッドホン出力 :  - 
    電源      : 006P*2(9V電池*2)
    S/N比      : 100dB程度
    質量      : 約250g(電池含む)
    出力端子    : ステレオミニジャック


評価

 オペアンプ多段型自作ヘッドホンアンプです。  AD8610を乗せるということで、AD8065のデータシートを参考に回路を組み替えてあります。回路図は以下となります。



 電源部はオペアンプのレイルスプリッタからダイヤモンドバッファを利用した分圧回路に変更(トランジスタが余っていたため)。これで消費電流も低くなります。ちょっと 構成的にはトランジスタ4つも使うので無駄に豪華ですが。。。これはうさぎnさんからアドバイスを受けたものです。電池の消耗率の低減に一役買ってますね。計算してないので出力は分かりませんが AD8610*4を動かすのには十分なようです。また流す電流を増やしたいならより大電流流せるトランジスタに交換するそうです。

 電源のコンデンサは容量を増やしKZ1000uF、OS-コン100uF、フィルム0.1uFの組み合わせに。KZは1000uFまでしかないんですよね。これ以上はケースが悲鳴を上げそうですが。。。。 コンデンサはその組み合わせで最適な組み合わせがあるそうなんですがOS-コンは10〜20uFの物をさすよりも100uF程度の方が聞こえが良かったので。。。。特に考えた理由はなく100uFとしました。 フィルムは逆に大きい物をさすよりも0.01〜0.1uF程度の方が良かった印象です(これも理由無し)。まぁいいか。。。。

 アンプ部は、すべてA級動作で動かしております。AD8065に乗っていた回路をそのまま再現しました。抵抗の値が低いのばっかりですね。電源とつながってる抵抗から入力側に電圧通らないと いいのですが、、、、、まぁ現状問題なく動いております。AD8610は変換基板に乗せ、その基板の電源の入力付近に0.1(セラミック)+4.7uF(タンタル)のパスコンを配置。出力抵抗は10Ωと しました。電流制限抵抗はつけたほうが音質的に有利なようです(聞き比べただけですが)。小さくていいので挟みましょう。

 出力のオフセットですが、A級動作用に挿入する抵抗が電源とつながっているため、この抵抗の値のばらつきを利用して、オフセットを若干ですが調整することができます。抵抗の値を測り 出力オフセットが一番小さくなるように組み合わせ配線しました。現状では左右ともに0.2mV以下です。

 最後に可変抵抗の抵抗値を測って見ましたが、半分くらい回した時点で左右に200Ω近い差があることが判明。音量が低い場合でも約100Ω程度左右差がありました。それで可変抵抗買い換えるの は嫌だったので、低い方に直列に47Ωの抵抗を挿入。これで左右差もだいぶ改善。その代わり、ボリュームを絞っても短絡しているので片側から音もれます。まぁいいか。。。。。妥協だらけですね。。。


 さて音質の評価ですが、構成は以下の通りです。

 ・ 電源部トランジスタ  :A1015&C1815
 ・ アンプ部用OPA    :AD8610BRZ*2*2
 ・ コンデンサ      :MUSE KZ&OS-コン&積層フィルム&セラミック&タンタル


 最初はAD8065用に組んだのですが、発熱が多すぎるので却下しました(触れないほど熱くなる)。何か問題があるのかもしれません(A級動作にしちゃだめとか電源との組み合わせとか、 もともとAD8065が壊れてるとか)。原因が良く分からないので(発熱するのが当たり前かもしれませんが)、AD8610となりました。こちらはユニティゲインなので、 何の問題もなく安定動作しているみたいです。こちらは消費電流が約半分ということで(トランジスタも手伝って)前のAD8065*4+LM6171と比べて電池が倍くらい持ちます。 持ち運ぶには非常に優秀です。

 音ですが、解像度はAD8065で組んだ物とほぼ同じ程度で、音はAD8065より太く、濃い感じです。なのでAD2000との組み合わせは悪いです。逆にA900LTDとはいい感じです。それでもOPA627のように 自然な聴き疲れしない音とは違い、若干硬く、痛い感じもします。A級動作なので、市販品とはちょっと違った音が出ます。濃密な感じです。少し音が太いので奥行間はAD8065の方が良く聞こえますが ほとんど差はないでしょう。電源をいじったからかもしれませんが、これもOPA2350で組んだ物と同様にしっかり地に足がついた感じでなります。前のOPA多段ですと、どこか怪しい感じがしたのですが こちらは怪しいところなく、ボリュームがりがりもなく、しっかり鳴ってくれています。

 次に思ったのが、非常に正確無比なところです。二段で増幅しているからかもしれませんが非常に正確です。原音にかなり近いでしょう。逆に、ソースの荒などもそのまま分かりますね。 OPA627などは原音とはちょっと違った感じで鳴りますが、こちらはそのままでなります。音源も選びますね。。。。非常にパフォーマンスは高いと思います。これで動作確認できたので、基板で 作ってみたい物ですね。ということで、これは、自分が作った中では一番いい音がするわけですが(2006/07時点で)、これとSR-71とを是非に聞き比べてみたいですね。これでどこまで来れているのかを 確認したいです。でも、SR-71は、、、、高いし、輸入だし。。。。。。

 あと、理由は分かりませんが、初期電圧が同じ電池を使っても、最後動かなくなった時の電圧を測り比べますと、違う電圧になっています。悪影響はあるんでしょうか。。。。 一番いいのは電池二個で正負電源を作ることなのでしょう。でも、色々と危険そうなのであまり使いたくないですね。。。。。。しかも、この回路ですとA級動作しているので何かあったときは ヘッドホンが非常に危険なきがします。。。。。



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