The Plug-S







スペック

    型式       : 密閉式ダイナミックカナル型
    インピーダンス : 16Ω
    出力音圧レベル : 112dB/mW
    周波数特性   : 10〜20,000Hz
    質量      : 約10g(コード除く)


評価

 と言うことで改造してみました。主な材料は

  ・ 鉛シート(0.5mm厚、粘着テープ付き)
  ・ スピーカーケーブルのシース(AT6S27)
  ・ 圧着端子(恐らく銅にスズめっき 規格Pー2)
  ・ ステンレススペーサー(ねじ部品 4*15mm)
  ・ LANケーブル(約1m)
  ・ ステレオミニプラグ(一個)
  ・ 結束バンド(サイズ小 一個)
  ・ E2Cのイヤーピース(小さいやつ 二個)
  ・ 銀、鉛入りはんだ(ホームセンター)
  ・ ゴールドニッカス(金入りはんだ)
  ・ 制振&電磁波吸収塗料(SPI-015S)
  ・ ウレタンスポンジ(制振用またはクッション用)

 最初に断線したケーブルを交換しました。LANケーブルを任意の長さに切り、中身の銅線をシースごと取り出します。イヤホンが二個なので 今回は4本銅線を使いました。Plugの分解方法はググればわかるので省略。カッターで中身をさらけ出した後、既に付いているコードをはんだごて で取り除きます。その後、はんだ吸い取り線で元のはんだを取り除きました。本体から完全に前のコードを取ったら、ハウジングにLANケーブルから 取った銅線をとおしておきます。銅線の先は少しだけシースをとり、むき出しにして、ハウジングが元道理に締まるように銅線を取り回した後 ユニットにゴールドニッカスではんだ付けしました。この時フラックスを塗ったほうが楽でしたね。ユニットとの接続方法ですが、マジックで赤く印が付いてるほうが 芯線でなにも書いてないほうがグラウンドみたいです。X122とは並びが違うようでした。私は最初、間違って片側を逆につけてしまいました。

 続いてステレオミニプラグにはんだ付けしました。今回使ったプラグはかなりしょぼいので、接着が楽なように、鉛入りのはんだで接着しました。グラウンド側の線は二本一組にして グラウンドに接着しました。このとき、プラグカバーをするのを忘れないように。。。。。んで無事に接着できたのでプラグのカバーを元に戻しました。この時点でプラグの根元から 長々と4本のLANケーブルの銅線が出ていたので、取り回しやすいようにねじって、分岐させたいところまで一本にしました。分岐点が決まったら結束バンドで固定します。 これで一応音はなりました。





 次に黒いスポンジをはずします。そしてその音が出るプラスチックの管にAT6S27からとった外側のシースの内側のクロっぽいゴムをさらに取り出し(要するに管と径が合う 薄い伸びる素材なら何でもいいです)付けました。そのあとステンレススペーサーをその上からねじ込みます(ちなみに私のPlugは超初期型だそうです。 製造した期間でプラスチックの管径が違うとかどうとか)。そうするとステンレスのスペーサーが固定されますので、その先にE2Cのイヤーピースをはめ込みます。 これでプラスチックの管の先は径が太くなり、低音がある程度弱くなるようです。その上、管が途中から金属になるので高音もしっかり聞こえるようになります。 しかし、振動板からの距離が長くなってしまうので解像度的にはちょっと不利でしょうか。

 さらに改造は続きます。次に不要振動による音の濁りを打ち消したいので、ハウジング内に少し固めのウレタンスポンジを適度な大きさにきって入れました。この時はんだ付けした銅線が 取れないように注意しました。これでユニットがある程度スポンジによって固定されると思います。さらにハウジングの一番外側に小さくきった鉛シートを貼り付けました。 これでハウジング全体の振動もある程度吸収してくれるでしょう(希望)。最後に制振&電磁波吸収塗料を本体に塗りたくって終了です。これを行うとユニットが、 オープンから密閉型へと変化し、耳の中にイヤーピースを入れようとすると圧力差で振動板がぺこぺこ言うようになります。これは仕方ないようです。





 基本的には密閉化し、音が通る管の径を大きくすると低音は減衰するようですが、あまり減衰させないで高音を聞こえるようにする方法もあります。その方法は同様に薄いシースをつけた後、 シースをはがした一番外側のシースをさらにはめ込み、圧着端子(P-2)をさらにつける方法です(一般的なぎぼし金属管化改造ですね)。これを行うとプラスチックの管と圧着端子の径がほぼ同じになり、 さらに振動板からの距離も短くなるので、低音が減衰しないで聞こえるようになると思います。さらに金属化しているので高音もきれいになります。 それでもスポンジ&鉛貼り付けをやらないと低音はしまりがないようですので、その辺は好みで調節しました。あとハウジングまでの距離が短いのでもしかしたら ハウジングと耳が触れてしまうかもしれないです。

 最後に、音のことを。。。金属化することでかなり高音も聞こえるようになり、付け心地もアップしました。低音もしまり、聞いていて邪魔にならなくなったと思います。 それでも相対的量は多いみたいです。。。バランスもよくなり、聴きやすくなり言うことないと思いますがLANケーブルでケーブル交換を行うと、タッチノイズが醜く出ます。 なのでE4Cのように耳に回すようにつけることをお勧めします。総合的な音質では、K12Pよりも全体的に上でしょう。ER-6と一緒とまで言うとちょっと言い過ぎかもしれませんが かなり飛躍的に音質は向上したように感じます。これらすべてをやると癖も少なくなり、解像度も上がるので5000円程度のイヤホンは恐らく太刀打ちできないでしょうね。 ミドルレンジの製品はあまり持っていないので比べることはできませんが、低音のしまりでしたらE4Cよりもいいかもしれません(低音の解像度が高いのとは別ですが)。 まぁやはり密閉化してるので密閉型ヘッドホンみたいな鳴り方に似てると言えば似てるような。。。


追記。

 ドライバがある程度制振され、高音も聞こえるようになったため、全体的な感度は向上した模様です。普段ではE4Cですら拾えないノイズを バンバン拾うようになりました。ipod-nanoにもノイズがあることが分かりましたし。。。いいことかもしれませんが、ポータブルで使うには ちょっと厳しくなっちゃいました。。。どうしても嫌な時は抵抗でも挟むしかないですね。。。音量もかなり取れるようになります。普段使うには ちょっと感度高すぎです。16Ω以下のイヤホンをプラグアダプタ(ステレオミニ→ステレオミニ*2)に同時につなげばほとんど音質劣化せずに 音量調整できそうですが。。。




 EXチップを手に入れてみました。改造後のプラグは金属管むき出しなのでそのままチップをつけると耳に装着する時に金属で耳を傷めてしまう恐れがあります。 なので、ビニールテープかなにか、滑らない素材を金属管外側に貼り付けてチップが動かないようにセットした後取り付けました。私のプラグはE2Cチップに最適化されているらしく (自分で調節したんだから当たり前ですが)EXチップですとちょっと聞こえが違いました。チップを付け替えるとかなり低音過多になりその低音もかなりブーミーな感じになったように感じます。 EXチップを使う場合はもう少し、調整が必要なようです。これはE2Cのチップに比べEXチップが非常に薄い素材であるからでしょうね。

 ちょっとネタバラシをしますとプラグを友人から貰い受ける時、友人はネットオークションで改善キットを購入しており、それと聞き比べて調整しました。 その改善キットは金属管がプラスチック管でイヤーチップはEXで、密閉化するために家具の滑り止めのような透明なぐねぐねする素材をL,Rの印の真上に張るという物でした。 これから考えてもEXチップを使う場合はスポンジ入れちゃいけないみたいですね。スポンジをつめると恐らく密閉化によりある程度低音は抑えられているでしょうが同時にドライバを固定してしまいますので 相対的に量は大して減らないのでしょう。でも密閉化だけしますと、私のE2Cチッププラグよりも音質では劣ってしまうきもします。付け心地があるとは思いますが E2Cチップも皮脂が乗ってくると柔らかくなり、付け心地も若干改善されますので、このままでいいですかね。。。。もし「EXチップでもきちんとやってよ!!」と言う人がいましたら 考えようかな。




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