K240-studio







スペック

    型式       : ダイナミック型・セミオープン
    インピーダンス : 55Ω
    出力音圧レベル : 91dB/mW
    周波数特性   : 15 〜25,000Hz
    質量      : 約240g(コード除く)


評価

 AKGのスタジオ用モニターヘッドホン。以前はインピーダンスが600Ωとかなり使い勝手が悪かったのですが、55オームにリニューアルした模様です。 これに伴って、低ゲインや、低出力な機器でも音量が取れるようになりました。ポータブル機器はまだ厳しいものもあるでしょうが、ほとんどの機種で 音量は取れると思います。

 音ですが、非常に素直な音だと思います。バランスは若干ドンシャリ、個人的にはシャリよりドンのほうが強いように思いますね。高音はAKGらしく綺麗ですが線が細く シャリ付き一歩手前なかんじ。エッジはそれなりにあります。低音はアンプの影響を結構受けるようで、プアな環境ですとそれほど締りがないように聞こえます。 しかし、アンプ部がある程度しっかりしてくると低音の質もかなり向上してくるようです(それでもしまりはあまりあるほうではなくやわらかい表現ですね)。 中音域は癖がない表現で非常に原音に近いと思います。それに対して高音と低音の原音忠実性はいまいちなきもします。

 解像度は価格の割には非常に良いと思いますが、やはり上位機種と比べると劣る部分です。 奥行感も、雰囲気感もあまり出ないですね。意外とあさっりした感じです。低音の量がやや多いので一聴した感じでは、音が濃いように感じますが、長く聴いていると やはり線が細く、繊細な感じですね。音場はあまりハッキリしなく、大雑把な表現かと思います。AD500から見れば音がドライバから遠いところでなっていますが左右に 広い感じでもありません。密集してもいないです。ある程度の距離にもっさり全部あるみたいな感じです。それが影響してか奥行感があまりよろしくありません。 モニター用ですのでしょうがないんでしょうか。

 打ち込み系の音は得意な音と、得意でない音があるようです。ソースによってはこんなに聞こえるっけか?こんなに聞こえなかったっけか?とかあります。 どちらかというと録音した音源の方が得意でしょうか。バランスがいいのであまり音源は選びませんが、低音の解像度がいまいちに思えるため気持ちよく聴ける曲と そうでない曲があるみたいです。意外とロックとか楽しいかもです。

 また、密閉型ではないのでエッジはきついですが、密閉型独特の疲れはほとんどありません。それでも聴き疲れはする方でしょうか。AD500よりも疲れる気がしますね。 作りは値段の割にはいいほうでしょう。付属のケーブルはやわらかく扱いやすいです。さらにケーブル交換もできる作りになっており音を調整することもできるようです。 またヘッドホンが軽く首が疲れにくいです。一方、頭頂部は ヘッドバンドなので最初違和感がありました。ウィングサポートの方が付け心地はいいです。あとヘッドバンドが若干短い気もします。頭が大きい人はきついかもしれませんね。

 モニター用としては、音楽鑑賞にも十分使える音作りだと思います。癖は少しあるものの非常にバランスがよく素質はかなりのもだと思います。また値段も意外と意外と安いですね。 1万円くらいでしょうか。同価格帯のAD500と比べることになるとは思いますが、ヘッドホンアンプの質で評価は一転しそうですね。環境が余りよくない人はAD500のほうが幸せになれると思います。 逆に環境がしっかりしている人でしたらこちらでしょう。




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