DJ1PRO







スペック

    型式       : ダイナミック密閉型
    インピーダンス : 64Ω
    出力音圧レベル : 104dB/mW(JEITA)
    周波数特性   : 10 〜22,000Hz
    質量      : 295g(コード除く)


評価

 ULTRASONEの密閉型ヘッドホンDJ1PROです。ゾネホンの中でも使ってる人が多い機種でしょうね。 これがゾネホン初レビューになるわけですが、ゾネホンは他のヘッドホンと比べて特殊なことがたくさんあります。 列挙していきましょう。

  ・  S-Logicという独特の音場補正効果がかかっていること
  ・  ULE(超低放射)という電磁波が体に極力当たらない構造をしていること
  ・  ゾネホンの多くは非常にドライバが重く、鳴らしきることが難しいこと
  ・  ケーブルが着脱式のものが多いこと

<以下はDJ1PROをメインとした記述>

 まず上から順に・・・・S-Logicですがこれがあるため、音場が普通のヘッドホンと違います。味付けは、HFIシリーズとProシリーズで 大きく違うようですが、このDJ1PROはPro系列の音でしょうか。普通のヘッドホンと比べると、HFIのほうが変化がすくなく、Proシリーズのほうが 変化が大きいイメージです。んでこちらはProシリーズなので、初めてきくと「あれ??」「不思議ー!」ってなります。

 このS-LogicとULEの機構は非常に関係が深く、ヘッドホンをばらせば一目瞭然ですが、耳とドライバの間に金属板が入っており、これで電磁波を遮断し音場を変化させているみたいです。 さらに耳に直接、振動板からの音が接触するのは、負担が大きいとの考えから、ドライバがオフセット(ずれた)状態で設置されており、さらに電磁波を吸収するため ヘッドホンドライバの磁石部分と耳との直線上に金属板を挟むような構造をしています。このため、振動板からの直接音は耳に届きにくく、耳に届く音のほとんどはヘッドホン内部で反射している 音になります。このため、音場が通常のヘッドホンと違うわけです。さらにヘッドホンのハウジングの位置によって定位が変わります。私は最初、 ん?センター定位がおかしいと思いましたが、つけ方がへたっぴだっただけなようです。 実際には金属板に穴が開いていてそこから音が聞こえるわけですが、穴の位置がヘッドホンのハウジングの前方にあるためずれるみたいですね。 きちんと装着できればきちんとセンター定位します。

 続いてドライバの重さですが、DJ1PROはゾネホンのなかでも感度が高く鳴らしやすい部類に入ります。上位機種はこれよりも鳴らしにくく 性能を十分に発揮させるには努力が必要です。DJ1PROなら、一般的なポータブルオーディオでも音量は十分取れると思います。もちろん、鳴らしきるにはそれなりのアンプは必要なようですが・・・・

 最後にケーブル。一般的には購入した時点でカールコードが付いてきて、プラグは標準プラグ(6.5)みたいです。ステレオミニ接続となると、変換プラグを使うか別のケーブルを購入することになります。 またケーブルも着脱式なので線材を変えたり出来そうですね。今聞いてるのは標準で付いてくるカールコードです。また片出しでヘッドホン側にもプラグ部があるので、 首を大きく傾けるとプラグ部が肩に当たります。そんなに気にはなりませんが・・・・

 次に音について。全体的な印象はドンシャリなイメージです。高域はゾネホンらしい硬いならし方で、低域は締まっています。打ち込み系の音と相性が非常にいいですね。 さらにS-Logicのおかげか、音場が非常に広く奥行感や透明感もかなり感じられます。解像度も良く聞こえ、値段の割りにかなり頑張っている印象です。 それでも、全体的な聴こえは他のヘッドホンと印象の部分で違いますが(基本的に脳内定位[頭(球体)の内部でおとが鳴っているように感じる]がしにくく、音の輪郭が頭(球体)の外側に聴こえる感じです)、 なれれば十分魅力的に感じると思います。また、直接音が耳に届きにくいので、低域の音圧で耳がやられることは非常に少ないと思います。 が、高域が結構刺さってくるので、こっち側で聞き疲れするでしょうか。この乾いた高音のイメージは、曲によってはキーの高い女性ボーカルに乗ってくることもあるので、 声質によっては不自然に(無機質に)聴こえる場合もあるようです。

 原音再現性としては低いものですが、非常にノリがよく、華やかに鳴るので聴いていて非常に楽しい感じがします。 非常に明るい表現ですね。打ち込み系の音と相性はかなりいいのですが、生録系の音源とは相性がそれほど良くないようです。どうしても、無機質な感じで鳴り、不自然さが目立つので 性能としてはあまり問題はないかと思いますが、生録をきいていて、あぁいいなぁとはあまり思いにくい印象です。手元で長くきくまえの印象ですともっと低音が支配的で音圧も高いのかと 思っていましたがどちらかというとシャリホンよりですね。聞き疲れも、高音から来るもののほうが多いと思います。

 値段の割りに非常に頑張ってるヘッドホンですが、非常にハウジングがでかいですね。一応たためるみたいですが、たたんだとしてもかなりの大きさですw。持ち運びを考えると 専用の入れ物(ポーチなど)とショートケーブルが必須でしょうね。高音が少し痛いですが、全体的に耳に優しいおとなので音量をさほど上げなくても十分に堪能できます。 音漏れもしないほうなので使おうと思えば外でも使えるでしょうか・・・・・付け心地もよく、長時間聴いても問題ないと思います。配色と大きさだけが気になりますが・・・・ カールコードも全てがカールしているわけではなく、一番気にならない位置のみカールしているのでこのコードの使い勝手もいいと思います。 この機種は2007年後半にモデルチェンジするみたいで、名前は同じでカラーリングが変更されるみたいですね。これは2007年以前に購入したものです。 借り物ですがお貸ししていただいた方に感謝いたします。




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