ATH-A9X







スペック

    型式       : 密閉ダイナミック型
    インピーダンス : 32Ω
    出力音圧レベル : 103dB/mW
    周波数特性   : 5 〜30,000Hz
    質量      : 350g(コード除く)


評価

 このHPを作ろうと決心させたヘッドホンです。ネットにも情報が少なく、 そのわりには大量に在庫処分されている所を目にします。この処分品を買った人も多いはずです(私も含めて)。 しかし、その欠点を知るのは買ってからであり、後悔する人も多いと思います。 そのため、この情報だけは載せようとしたわけです。

 このヘッドホンは簡単に言えばドンシャリでドンはそんなには強くありません。 エージング前の状態では高音が激しく、きつく、シャリ付き、2時間は聞いていられないレベルです。 エージングが進んでくるとそのシャリつきも若干落ち着いてやっと全体のバランスが取れてきます。 この状態になればまぁまぁ聞けるレベルになります。密閉型で高価(定価が高価)なヘッドホンは持ち合わせが少ないため 比較はできませんが、解像度はそれなりに高いと思いますし、音もしっかり聞こえて来ます。高音の伸びも悪くないです。 聞いていてオーテクらしく面白いです。それでも更なる上位機種と比べればよくありません(当たり前と思いますが。。)。 インピーダンスもそれなりでポータブル機器でも音量は取れると思います。

 でも、このヘッドホンを小さな音量で聞いている場合は音がドライなせいか空間が埋まりません。繊細で線が細い感じです。 ある程度音量を上げると本当の性能を発揮できるようになりますが、この状態は私にとって若干音量が大きく長時間聴けません。 ポータブル機器でここまで音量が取れるかは微妙なところです。しかも、これでも高級品の部類らしくポータブルオーディオのノイズは 拾いやすいです。気になる人はノイジーなポータブル機器での使用には耐えられないでしょう。

 私はこの製品を8000円程度で購入しましたが、8000円の以上の音は出ると思います。コストパフォーマンスもよい方でしょう。 しかし、そのほかの欠点を知っていたら買っていたかどうか微妙です。どんなソースもそれなりになるヘッドホンなので、 これ一個で行く人は購入してもいいでしょう。音の面だけで判断するのであればA900ともいい勝負だと思います。 問題は違うところにあるわけですが。。。。

 その問題点は次のようなことです。まず、オーテク製品に見られるシャリ付き、密閉型独特の音の抜けの悪さからくる聴き疲れがひどいことです。 エージング前は2時間、エージング後でも4時間も聴けば耳が痛くなります。それとほぼ同等の問題はこのヘッドホンが非常に重いことです。 使い始めのほうは首が痛くなってしょうがなかったのを覚えています。でも、今は結構なんともありません。慣れは怖いものです。 それでも聴き疲れはどうにもならないので私はずっと聞いていることができません。 その重さからも、側圧は強いほうです。

 このヘッドホンをこのような性格にしてしまったのはアルミのハウジングではないかと思えてなりません。あのシャリつきと 抜けの悪さとその重量が一番ネックなのにそれが売りのアルミのせいであるならば問題でしょう。 同様のコンセプトらしいATH-A900LTDも同様にならないといいのですが。。。(値段設定も似てるし)




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